ビットコイン(BTC)は2009年に誕生し、今までの送受金の歴史はブロックチェーンで確認することが可能です。改ざんもできないためその中でも非常に歴史的でこれからも語られるであろう取引の履歴がいくつか存在しており、そのいくつかを実際に紹介していきます。
目次
ビットコインの歴史はブロックチェーンで公平に見れる
すべてのビットコイン(BTC)取引は、定められた手数料を支払えばどのアドレスから送られどのアドレスが受け取ったのか、またビットコインの枚数など改ざんできないため誰でも公平に確認することが可能です。
現在までに3億6,000万件を超える取引がおこなわれてその中には非常に珍しいものや今までの歴史を語る上で外せない出来事もトランザクションに刻まれています。
その中でも今回8つの歴史的ともいえるトランザクションを紹介していきます。これらは3億6,000万件のうち、たった0.0000022%に過ぎませんが非常に興味深いものとなっています。それでは一つずつ見ていきたいと思います。
一番最初に刻まれたビットコインのトランザクション
ビットコインとブロックチェーンが開発され一番最初にトランザクションに刻まれたのは2009年1月12日に、サトシ・ナカモトが暗号化ソリューション「PGP(Pretty Good Privacy)」の創立メンバーであるハル・フィニー氏に送られた手数料0BTCの合計50BTC(10BTCとも言われている。)でした。
ハル・フィニー氏は初期のビットコインユーザーとしても有名でこのことからフィニーと同じカリフォルニア州に住んでいたドリアン・プレンティス氏がサトシ・ナカモトであると噂されていました(後にフィニー氏が否定)。
その後、ハル・フィニー氏は2009年にALS(筋萎縮性側索硬化症)にかかり2014年に亡くなりましたが遺体は冷凍保存されていると言われています。
初のビットコインから法定通貨へ
初めてビットコインを法定通貨に両替したのはフィンランドの開発者マルッティ・マルミ氏だったと言われています。マルミ氏はリバタリアン(自由至上主義者)としても知られていてサトシ・ナカモトの理念に感銘を受けメールを送信したことからビットコインユーザーとなりました。
その後、サトシ・ナカモトにビットコインのウェブサイトの全権を委ねられビットコイン・フォーラムを開設しています。マルミ氏は2009年10月12日にフォーラム内でPayplaceとの間でビットコインの売却が行われました。その額は5,050BTCで当時たったの5.02ドル(約571円)でした。
当時、ビットコインを取得できる唯一の方法はマイニングのみで1ヶ月の電気代は1000BTCだったとも言われています。
ビットコインでピザを購入
2010年に世界で初めてビットコインによる買い物がプログラマーのラズロ・ハニエツ氏により行われました。2010年5月22日にパパ・ジョンズのピザを2枚購入し、ビットコイントークでハニエツ氏は購入と配達をお願いし当時10代だったジェルコスがビットコインを受け取りハニエツ氏の元に送り届けられたとのことです。
当時の額は1BTCが0.0041ドルだったため、ハニエツ氏は10,000.99 BTCを送っています。
マウント・ゴックス
最も有名となったMT.Goxのハッキング事件で被害額は75万BTCにも上っています。
ハッキングにより不正に操作された取引注文により被害を受けたMT.Goxの当時CEOだったマルク・カルプレス氏は、2011年6月23日に財務状況の健全さを証明するため、コールドウォレットのアドレスからMT.Goxのアドレスに支払い能力の証明(Proof of Solvency)のため424,242BTCを移動させ証明を行いました。
ミスによる高すぎた手数料
これは2013 年5月16日に立ち上げられたredditのスレッドで明らかになったもので「高すぎる取引手数料を入力しました。取引を中止することはできますか?」と始まっています。
確認すると68BTCの送金に対し手数料を非常に高額な38BTCと間違えて設定し送ってしまい、その後寛大なマイナーによって7.5BTCが払い戻されています。
しかし、さらに高額な手数料で送った人物がいて2013年8月に25BTCを送る際に200BTCもの手数料を払っている取引が確認されています。これも2016年にマイナーにより0.0001 BTCの送金に291 BTCを添付し戻されています。
ダークウェブの巧妙な偽装殺人事件
2013年3月31日にダークウェブのシルクロードの運営者であるDread Pirate Roberts(DPR)は、ダークウェブ市場で自身を恐喝している人物の殺害をredandwhite氏に依頼し報酬として1,670BTCを支払いました。
しかしその後、redandwhite氏が一人二役を演じていてDread Pirate Roberts氏を恐喝していた人物だった可能性が浮上してきており非常に巧妙な事件となっています。
押収されたビットコインのオークション
2014年7月1日、シルクロードから押収された資産のオークションがアメリカで開催され約3000BTCが入札者により落札されました。後にこの入札者はベンチャー投資家のティム・ドレイパー氏であることが判明し、落札額は約1800万ドル(約20億円)で、非常に賢明な投資であったと支持されています。
仮想通貨取引所Bitstampのハッキング
実際にハッキングの履歴を確認できるトランザクションが存在しています。2015年にはBitstampで20,000近くのBTCがハッキングにより盗まれました。その内顧客から盗んだとされる複数のアドレスから3,100BTCが一つに集まっている履歴が確認できます。
今後も仮想通貨業界において様々な重要な出来事が起き、トランザクションにも刻まれていくことでしょう。