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インド、今年12月に「仮想通貨の規制法案」を発表か 禁止撤回の嘆願書に署名が集まる

世界中で加熱する仮想通貨投資熱ですが、仮想通貨やICOに関する法令や規制のあり方は国によってかなり異なっているのが現状です。現状、仮想通貨はボラリティが大きいので投資家保護のために厳しい規制を敷く国もありますし、国外への資産流出を防ぐために規制強化を行うケースもあります。国によって事情は様々ですが、仮想通貨推進政策をとったり規制が緩やかな国では仮想通貨熱がさらに加熱し、厳しく取り締まる国では取引量も下がるのが大まかな傾向と言えます。

土地的な制約が少ないと言われている仮想通貨ですが、このように国毎の方針に大きく左右されるのが現状です。従って、この度報道があったインド政府が仮想通貨を規制する法案を発表するとの可能性も仮想通貨市場を大きく揺るがしました。こちらでは、法案の詳細や市場の反応、影響などを紹介していきます。

報告書の草案および法案を準備中

 

QUARTZ INDIAが2018年11月に報じたところによると、インド政府は「仮想通貨に関する規制法案」を準備中であり、早ければ2018年12月中に公布される可能性があるとのこと。じつはインドでは2018年4月にもインド準備銀行(RBI)によって対金融機関の命令である「仮想通貨取引禁止措置」が出されており、仮想通貨取引所や投資家などから強い反発を受けました。2018年4月の措置は法廷闘争にまで発展し、インド国内に大きな波紋を呼びました。

インド政府は仮想通貨検討のための委員会を設置し検討を進めています。QUARTZ  INDIAが入手した「反対陳述書」によると、12月と1月に内閣委員会=IMCが開催され、その中で仮想通貨関連法案に関する審議が行われる予定であるとのことです。

反対陳述書の中では、委員会においてバーチャル通貨、金融システムにおける分散型元帳技術の利用、デジタル通貨のフレームワークに関して報告書の草案や法案作成に向けて議論が行われていること、また、今後のスケジュールについて、報告書と法案がIMCメンバー内での回付後にIMCの会合において議論が行われ、12月の会合までに報告書草案が提出される予定であると記載されていました。

4.5万人が嘆願書に署名、反対陳述書が提出されることに

先程紹介した「反対陳述書」は、インド最高裁が要求したことによって提出されたものです。インド準備銀行(RBI)が2018年4月にインド国内の金融機関に対して、仮想通貨関連の取引を行わないよう圧力をかけました。これによってインドの仮想通貨取引所や仮想通貨市場は深刻な影響を受け、司法に訴えるとともに嘆願書を提出するための署名活動を開始しました。

インドでは日本と同様に三権分立の原則が採用されており、司法・行政・立法は互いに牽制し合う関係にあります。政府が圧倒的な権力を握る中国とは異なり、司法側の訴えによって立法府の決定が覆ることもあり得るため、ひょっとすると民意や裁判所の訴えを受けて政府が方針を転換する可能性も十分にあり得ます。

署名の方針は、RBIの方針や圧力がインド国内におけるブロックチェーン関連の技術や仮想通貨関連産業の発展を妨げるものであるとして禁止の撤回を求める内容でした。署名は嘆願書サイトである「Change.org」で行われましたが、2018年11月20日の時点で目標人数である5万人にあと10%というところまで迫る4.5万人が署名しました。このような経緯を受け、最高裁は10月25日に訴えをようやく受理し、政府に対して陳述書を提出して仮想通貨に関する方針の説明を求めました。2018年4月の仮想通貨取引禁止発令以来、インドにおいて政府の独断的な措置をめぐって論争が繰り広げられていましたが、今回の反対陳述書で方針が明らかになったことにより議論も進展していくことが予想されます。

規制強化に対する仮想通貨関係者の反応は

インド国内では、500万人以上の仮想通貨投資家が1日あたり2〜3億ルピー(INR)の取引規模で取引を行なっていました。1ルピーが約1.6円なので、日本円にしておよそ3.2億〜4.8億円となります。これは日本や中国、アメリカなどの仮想通貨取引が盛んな国と比べるとまだまだ少額と言えます。

黎明期にあったインドの仮想通貨市場ですが、政府は禁止令を敷いてその伸長を止めようとしました。しかし、禁止令を受けてからインドの仮想通貨市場はさらに盛り上がりを見せ、インド政府が「ネズミ講」と称したという逆風にも関わらずビットコインの価格は35万INRから約62万INRへと2倍近い上昇を見せました。政府が仮想通貨投資を感じた後も仮想通貨には投資が集まり、もともと保有していた層は値上がり益を得たためさらに仮想通貨投資が過熱したのです。

このような価格の変動からもわかる通り、インドの仮想通貨コミュニティは規制強化を楽観的かつ慎重に受けとめていました。その原因の一つが、政府による圧力が対金融機関のものであり、仮想通貨取引自体を禁止するものではなかったという点です。もちろん金融機関への規制強化が仮想通貨産業にダメージを与えることは事実ですが、インド国内の仮想通貨取引所は銀行経由の取引に変わって売り手と買い手が直接の決済を行う「P2P形式」を導入することで取引を継続し、規制の手を逃れています。

P2Pを導入したのはインドの仮想通貨取引所であるWazirxやCoinex(コイネックス)。規制開始前から準備をはじめ、規制に併せてすでに導入されています。

P2P形式とは

インドの仮想通貨取引所が導入したP2P形式とはどのようなものなのでしょうか。P2Pとは「peer-to-peer」の略です。Peerとは「どうとうのもの一般的にインターネットを利用する際に、クライアント=ユーザーは手元のパソコンやスマートフォンを利用しサーバーに接続し、サーバーで処理された内容を利用する通信を行います。

一方でP2Pでは、サーバー・クライアントという関係ではなくクライアント同士が直接繋がることで処理を行います。サーバー・クライアントという謂わば上下関係のある通信方法と異なり、Peer to Peerではその名の通り上下関係の無い接続を行うことになるのです。

従来のサーバー・クライアント方式の場合、サーバーが何らかの原因で停止してしまいシステム全体がダウンしてしまうことも珍しくありませんでした。P2Pを採用していると、クライアント同士が分散して繋がっているため一つのクライアントがダウンしてしまってもシステム全体に影響を及ぼすことはありません。このようにシステム全体が停止する「ダウンタイム」が起こらない、「ゼロダウンタイム」を実現することができ、安定した運用が実現します。

諸外国における仮想通貨関連の規制の現状とは

インドにおいては現状仮想通貨に対して取引を抑制する方向性で規制が強化されていますが、仮想通貨取引所などはP2P取引を行うことで規制の網をかいくぐっており、今でも活発に取引が行われているのが現状です。仮想通貨に対する規制のあり方とそれに対する仮想通貨コミュニティの反応は国によってそれぞれですが、以下では各国における状況を概観していきます。

日本における仮想通貨規制とその反応

日本においては仮想通貨関連法案の整備が進められており、法律の元で悪質な業者が排除されるような仕組みづくりが行われています。ある程度の規制は行われているものの仮想通貨に対する態度はフレンドリーであり、世界各国の傾向と比較しても規制は緩やかな部類であると言えます。

中国における仮想通貨規制とその反応

中国においてはインターネットの情報統制などが行われていることはご存知の通りですが、仮想通貨に対しても政府は厳しい姿勢を取っています。ICOの禁止のほかマイニングにも規制が敷かれ、中国国内の仮想通貨関連業者は規制のゆるい台湾や日本に退避したと言われています。上記のほか、インターネット上の仮想通貨取引所ホームページが閉鎖されたり広告も排除されるなど、仮想通貨に関する情報にアクセスすることすら難しい状況になりつつあると言えます。

韓国における仮想通貨規制とその反応

世界第3位の仮想通貨取引量を誇る韓国においては、加熱する投機的な行為による大損失から自殺者が出るなど、社会問題となっています。一方で政府は仮想通貨取引を正常化するための規則を行う方針ではあるものの禁止する方針では無いことを明らかにしており、今後もホットな市場であり続けることが見込まれます。

アメリカにおける仮想通貨規制とその反応

近年、中国をはじめとする新興国の経済的な成長が著しいですが、それでも尚世界の経済の中心地として君臨するのがアメリカ合衆国。仮想通貨取引においても世界第1位の取引量を誇ります。取引が盛んに行われる一因とも言えるのがアメリカ政府の柔軟な姿勢です。仮想通貨に対してフレンドリーな姿勢を示しています。ただし、アメリカでは州ごとに立法権を有しているため、州によっては規制が厳しい場合もあります。

イギリスにおける仮想通貨規制とその反応

EU離脱が決定したイギリスでは、法定通貨への不安感から仮想通貨投資熱が高まっています。イギリス政府も年金制度にブロックチェーンを導入するなどブロックチェーンを容認し活用していく姿勢です。金融大国であるイギリスらしく取引を正常化するためのいくつかの規制は敷かれているものの、国内の仮想通貨産業を発展させる方向での規制であると言えます。

まとめ:インドにおける仮想通貨規制は今のところ効力薄。ただし将来的に規制強化の可能性あり

インドにおける仮想通貨規制は、今のところ金融機関に対する禁止令にとどまっており、仮想通貨取引所などはP2P取引の導入によって従来同様に取引を続けています。仮想通貨取引自体も禁止令後にますます盛り上がっているのが現状です。ただし、今後の政府の方針については未だ全貌が見えておらず、今後より厳しい規制が導入され取引が衰退していく可能性もあります。政府の動向を引き続きウォッチしていく必要がありそうです。最後まで読んで頂きありがとうございました。