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四大穀物商社のサプライチェーンへのブロックチェーン活用

 

 

導入

五大穀物メジャー(商社)のうち、ABCDと称される四大穀物メジャーが、ブロックチェーンとAI(人工知能)を用いて、国際穀物取引を電子化するパートナーシップ提携を発表しました。

生活必需品の一つである穀物は、石油と同様商品先物に組み込まれるように、将来必要な分をリスクヘッジされる対象としても、なくてはならないものです。

世界の原油市場においては、エクソンを筆頭とする石油メジャーが大部分のシェアを寡占しています。

これは穀物業界も同様で、数社の多国籍企業(五大穀物メジャー)が取引の大部分(およそ60%)を寡占している状況です。

彼らは、「流通」を支配し、世界中の農家から収穫物を買い取り、貯蔵し、販売し、輸送します。更に、莫大な投資により広大な貯蔵施設や巨大輸送タンカーを揃え、この集荷から輸送までの一連の流れを支配します。

これら一連の流れからわかるように巨額の初期投資を行えたのが莫大な資産を誇った伝統的なファミリー経営の企業であり、これらの穀物メジャーの発展とともに、米国でコモディティ先物などの金融取引が発展した背景があるようです。

 

プレスリリースの詳細

ABCDと称される四大穀物メジャーは、「Archer Daniels Midland Co(アーチャー・ダニエルズ・ミッドランド)」、「Bunge Ltd(ブンゲ)」、「Cargill Inc(カーギル)」、「Louis Dreyfus Go(ルイ・ドレイファス)」で構成され、この度、サプライチェーン(物流)にブロックチェーンを導入することで、取引の効率化や透明性の向上、そしてコスト削減が可能になると述べています。

これまで、紙の契約書、請求書、マニュアル(手作業)による支払いに依存していた既存のシステムから脱却し、デジタル化を目指します。

 

ブロックチェーンとAI(人工知能)

ブロックチェーンとAI(人工知能)は穀物と油糧種子の取引後の執行プロセスを自動化するために使用されます。

この部分は特にサプライチェーンの中でも、マニュアル作業に依存しており、高コストであったり無駄が多かったりしています。

ブロックチェーンは、サプライチェーンと相性が良いといわれており、信頼できる第三者ではなく、ネットワーク上の参加者によって分散的に維持される共有記録であるため、追跡可能であったり末端の参加者でも確認できるなどのメリットが多く見出されています。

将来的には、輸送、保管、顧客体験などの分野にも活用していくことを目指します。

 

穀物メジャーの事業形態

1.農家から穀物を集荷し保管する

2.小口の穀物を大口の規格品にまとめ上げる

3.穀物の大量輸送により、輸送コストを下げる

4.年間を通じ、大量の穀物を安定供給する

5.輸入国の需要動向を測り、需給を調整する

1970年代以前は、倉庫に保管している在庫を販売する形態であったが、大量取引が増えるとそれでは間に合わなかっなかったり採算が合わなくなったため、先に輸出契約を締結してから、農家から穀物を買いつけるといった商品先物取引に近い形態に変わっています。

穀物の価格は、シカゴ商品取引所における定期価格に、基礎差額 (Basis trading) を加えた額により決定されます。穀物の取引には価格リスクや為替リスクのほか、輸送上・保管上における物理的なリスクが介在する仕様になります。。

穀物の輸入価格=シカゴ先物+現物プレミアム(流通+サイロ保管コスト)+ばら積み運賃

現在では、農家から買い付けて、穀物をエレベーターと呼ばれる倉庫施設に集荷し、消費者に向けて、輸送や保管を行う形態が一般的になり、農家からの買付価格と、消費者への販売価格との差で収益を上げています。

集荷や輸送を行う穀物の量は膨大であり、全世界規模での独自の集荷・輸送システムを構築する障壁が高いことや、買付価格と販売価格のリスクをヘッジするために多くの商品を取り扱う必要があることなどから寡占が進行していきました。

 

四大穀物メジャーに関して

アメリカにおいて、国際競争力をもつ農業穀物は5つに大別されます。

北部の小麦、東部の酪農、中西部のトウモロコシと牧畜、南部の綿花です。

これらが日本の農業とは異なり、大規模農業と企業化により行われるのがアメリカの農業形態です。

 

アーチャー・ダニエルズ・ミッドランド

アメリカ合衆国の穀物メジャーのひとつで、特に食用油の原料となる大豆や綿花、トウモロコシなどに強みを持つ企業です。

伝統商社が多い穀物業界の中でも、後発企業であり食物加工を得意とします。

1922年の設立後、買収などを経て現在はイリノイ州中部のディケーターに本社を置いています。

創業以来10年ごとに、ADMは、製粉、加工、専門の食品素材、ココア、栄養など、少なくとも1つ以上の収益源を追加し多角化していく中で収益基盤を確立していきました。

製品には、大豆油、綿実油、ヒマワリ油、キャノーラ油、ピーナッツ油、亜麻仁油、ジアシルグリセロール(DAG)油だけでなく、トウモロコシ胚芽、コーングルテン飼料ペレット、シロップ、でんぷん、グルコース、ブドウ糖、結晶ブドウ糖、高果糖コーンシロップ甘味料、ココアリカー、ココアパウダー、ココアバター、チョコレート、エタノール、小麦粉、等々が含まれます。

近年はバイオエタノールやバイオディーゼルなどの燃料に力を入れています。

 

ブンゲ

オランダ発祥のユダヤ系企業で、本社はニューヨークにあります。

設立は19世紀前半までさかのぼり、穀物メジャーの中で最も歴史のある企業です。

ブラジルをはじめ南米での取引に強みを持っているのが特徴です。

伝統商社であるカーギルとは異なり、株式も公開しており、ティッカーシンボルは「BG」です。

 

カーギル

アメリカ合衆国ミネソタ州ミネアポリス市近傍のミネトンカに本社を置く穀物メジャーの1つ。

穀物のみならず精肉・製塩など食品全般及び金融商品や工業品にビジネスの範囲を広げています。

カーギル社の企業形態は、株式の全部をカーギル家とマクミラン家の関係者が所有する同族企業であり、非上場企業としては世界最大の売上高を誇ります。情報の公開を義務付けられる公開会社としていないが、20世紀に資産が6000倍になる成長をしているといわれています。

ミネアポリスにある本社は、外観が古風な建物となっていて、古城のような外観から通称は「シャトー」と呼ばれています。内部は一大情報センターとなっており、全世界における穀物生産・消費の情報をもとに経営戦略が練られています。

彼らは、アメリカの中西部、穀倉地帯からメキシコ湾、五大湖、大西洋西岸にかけて穀物エレベーターを駅ごとに所有し、このシステムを背景に仕入れ価格を支配、駅まで作物を運搬できない小規模農家を疎外することで、独占を常態化してシェアを拡大してきた背景があります。

近年では水産養殖業に注力しており、タイやベトナムなど東南アジアに研究開発拠点を設けたり、飼料メーカーを買収するといった動きを積極化しています。

 

ルイ・ドレイファス

フランス系の企業で本社は現在スイス・ジュネーヴにあります。

同族経営で、当然株式は非公開です。ルイ・ドレフュスの会長はマルガリータ・ルイ・ドレフュスという女性で、最近双子を出産したことで話題になりました。

 

 

まとめ

今後人口増加はやむを得ず、需給が供給においつかない需給過多に陥ることが予想されるでしょう。

そうなってくると将来的には、穀物の市場価格が上昇し、寡占的な穀物市場おいては、よりコストを抑えて提供できた企業がより利益を生むことができます。

日本でも、島国で食料自給率が低い背景から、丸紅、三菱商事、全農などが四大穀物メジャーに匹敵する程であるといわれています。

サプライチェーンにブロックチェーンとAIを活用することで、コストや効率面でより良い供給が実現することが必要になってきます。