なるほど!をお届けする仮想通貨情報メディア

  • BTCBTC

    365,160円

  • ETHETH

    9,527.2円

  • ETCETC

    405.88円

  • LTCLTC

    2,677.7円

  • BCHBCH

    8,848.0円

  • XRPXRP

    32.462円

  • LSKLSK

    0.0000円

  • XEMXEM

    6.8992円

【米資産運用大手fidelity】仮想通貨のサービス提供の開始を発表

 

導入

6.9兆ドルの運用を行う米大手の資産運用会社のfidelity(フィデリティ)が、仮想通貨ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)などのデジタル資産に対応したサービスを開始することを発表しました。

fidelityは、15日仮想通貨の関連サービスを提供する子会社「fidelity digital asset service(フィデリティデジタルアセットサービス)」を設立します。

親会社であるfidelityのCEOであるアビゲール・ジョンソン氏は「ビットコインのようなデジタル資産を多くの投資家に提供できることを目指している。新しいアセットクラスとして、長期的な視野で研究と投資(R&D)を繰り返し行い、投資家の仮想通貨に対する理解を助け、利用を普及させたい。」と述べています。

 

fidelityについて

fidelityは、1300の機関投資家やブローカー(仲介業者)へ決済・保管サービスを提供し、7.2億ドルの顧客資産を取り扱います。ミューチュアルファンドだけで2.1兆ドルで2500万人以上の投資家に向けてサービスを展開しています。

世界で5番目に大きい資産運用会社である一方で、収益が伸び悩んでおり、年2.5億ドルをR&Dに充てるなど、将来的な収益性が期待できるような事業を模索しているという経緯があります。

 

fidelity digital asset serviceについて

プレスリリースにおいて、fidelityが設立が発表した「fidelity digital asset service」は、スピンオフ事業として、fidelityの中核となる投資運用とは別に、仮想通貨関連のサービスを提供する子会社という位置づけです。

スピンオフ(spin-off)

企業の中核となる事業ではないが、将来拡大が見込める事業を切り出し独立させる際、別会社となった新会社が元の会社と資本関係を維持するもの

「fidelity digital asset service」は主に、取引プラットフォーム、カストディ(保管)、24時間のアドバイスを主要サービスとしています。

取引プラットフォームと24時間アドバイスサービス

取引プラットフォームは、fidelityの提供する高性能の取引実行サービスを活用することで、「インターナルクロスエンジン」(一秒間に数百件もの取引を成立・処理することが可能な高速な注文管理システム)と「スマート・オーダー・ルーティング(Smart Order Rooting)」(ユーザーが指定した注文に応じた最適な取引を発見し、自動的に成立させるシステム)が、仮想通貨取引サービスを提供するサードパーティーとを繋げます。イメージとしては先日発表されたQUOINE社によるLiquidプラットフォームのような感じです。

提携している取引所は多くないものの、米大手取引所Coinbaseなどとを、fidelityの既存の顧客を中心に直接的に繋ぐパイプライン的な役割を果たします。こういった形にしたのは、より容易に、仮想通貨取引サービスに参加して欲しいという意図があります。

そのために、取引プロセスを補助するなどの顧客アドバイスを24時間対応で提供しています。

カストディ(保管)

ビットコイン、イーサリアムをはじめとしてその他のアルトコインを含めた資産のカストディサービスを提供します。

今まで、GeminiやCoinbaseなどが同サービスを提供してきていましたが、「fidelity digital asset service」は「保有する資産をグローバルに複数拠点の金庫に分散して格納する」ことで、ソフトウェアベースでのセキュリティ性の向上に限界がある現状において、ハッキング被害などからより安全に顧客の預かり資産を守る方法を差別化して提供します。

 

Tom Jessop氏の大きな期待

「fidelity digital asset service」のトップを務めるTom Jessop氏は、数か月前までfidelityの事業開発部門のトップを務めており、その直近のキャリアは、スチラー開発財団が継続して収益をあげるためのアドバイスを行うスタートアップで役職を得ていました。

彼は17年のゴールドマンサックスでの知識と経験を生かして、企業の営利活動と分散型技術のアプリケーション開発とのギャップを埋め収益化への橋渡しをするため、2017年4月からブロックチェーン事業に本格的に携わっていました。

同氏は「彼らは研究によく励み、理論を構築・展開し、未来に新たな価値をもたらす。非常に興味をかきたてられる。」と、出向先での仮想通貨事業に携わった経験をもとに、ブロックチェーン技術などへの期待感が十分に示しています。

 

まとめ

「fidelity digital asset service」は、現段階ではまずはヘッジファンドやファミリーオフィス(プライベートバンクの進んだ形)、エンダウメント(大学基金)などの機関投資家に向けたサービスとしており、一般投資家は対象にしていないようです。

先日のニュースであったようにイェール大学をはじめとしたエンダウメントによる仮想通貨関連への投資が増加していることや、既存の顧客基盤を生かしたヘッジファンドからの投資を期待するなどの背景があるようです。

また、ErisXBakktなどの提供するサービスとは違い、(現物受渡の)先物やデリバティブ取引ではなく、Liquidのようなサードパーティーを効率的に繋ぐことで既存の顧客基盤を生かしやすいようになっていたり、カストディに力を入れコールドウォレットとしてセキュリティ性の向上だけに頼らない新たな物理的で安全な資産管理方法を提供します。、

Tom Jessop氏は「新しい時代には、効率性やアクセスのしやすさ、取引自動化(fidelityの金融サービスが既に提供する技術)を新たな資産に付随する形で提供した企業が利益の大部分を得ることになる」と述べ、新たな資産の投資先としてデジタル資産が利用されることを目指します。

最近では、OECD(経済協力機構)が策定した新制度であるCRS(Common Reporting Standard = 共通報告基準)によりタックスヘイブンへの租税回避が難しくなってきているということもあり、将来的にはデジタル資産への資金流入もある程度期待できるようになる可能性もあるでしょう。