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ブロックチェーン関連特許出願数の企業別ランキングが公表!

ブロックチェーン関連技術の開発が急ピッチで進む中、それと並行して激化の一途を辿るのが特許出願レースです。実は特許の有無は開発競争を勝ち抜いていく上で不可欠なものなのです。2018年9月、Thomson Reuters(トムソン・ロイター)社の調査によって世界で出願されたブロックチェーン関連特許の企業ランキングが明らかになりました。今回はその調査内容をもとにブロックチェーンの未来を予測し紐解いていきたいと思います。

ブロックチェーン関連技術の企業別特許取得数が判明

   

トムソン・ロイターが調査したところによると、2017年にブロックチェーンに関する特許は406件世界中から申請されていたとのこと。そのうち約56%は中国に集中しており、中国大手Alibaba(アリババ)社は全ブロックチェーン特許の10%以上を取得していたことが判明しました。

調査を行ったトムソン・ロイターとは

アメリカ合衆国ニューヨーク州に本社を置く大手の情報企業であり、カナダのウッドブリッジカンパニーの傘下企業です。カナダ本社の情報企業トムソンが2008年にイギリス本拠地の大手通信企業ロイターを買収し設立されました。金融関連の情報発信に強くブロックチェーン関連の情報も多く発信しています。

企業別特許取得数ランキング

では、早速1位から順番に特許取得数のランキングを見ていくとともに、それぞれの企業のブロックチェーン事業への取り組みについて簡単に見ていきましょう。

1位 Alibaba(アリババ・中国):90件

アリババグループホールディングスは中国の企業です。情報技術などを主に扱う企業です。1999年設立で、年間の売上は2500億元を超える超大企業です。

得意分野はモバイルコマースであり、「あらゆるビジネスの可能性を広げる力になる」ことをミッションとしています。データテクノロジーを駆使してマーケティングから物流、決済に至るまでのサービスを掌握しています。

物流では「カイナオ」というサービスを運営しており、中国の物流に改革をもたらしました。とは言っても自社でトラックを持っているわけではなく、順豊、円通、申通などの中国宅配大手などと、中国スマート物流骨幹ネットワークという物流システムネットワークを構築して運用しています。

決済部門では「アリペイ」というサービスを運営しており、中国国内での電子決済の普及に大きく寄与しました。日本ではまだまだ現金の使用率が高いですが、中国では電子プリペイド式決済カードであるアリペイの利用率が非常に高くなっています。そんな中国国内のビジネスのあり方や決済に大きな影響をもたらしてきたアリババグループがブロックチェーン関連事業に積極的とあれば、中国国内でも急速に拡大する可能性が高いです。

アリババは最近、香港・フィリピンにおける金融取引決済の分散ネットワークを基盤とした送金ルートを立ち上げています。

2位 IBM(アイビーエム・アメリカ合衆国):89件

アメリカ合衆国のテック企業大手であり時価総額1,400億ドルのマンモス企業であるIBMからは、1位のアリババよりも一件少ない89件が出願されました。

アイビーエムのブロックチェーン事業方針としては、ステラ(Stellar)のプラットフォームとルーメン(XLM)に重点を置きつつも同時にさまざまな方法で暗号化通信のビジネスやアプリケーションの開発を進めているとのこと。IBMがブロックチェーン関連で申請した特許としては、ノードベースの取引データ識別装置開発のための特許などがあると過去の報道から判明しています。

3位 Mastarcard(マスターカード・アメリカ合衆国):80件

マスターカードとは同名の国際カードの国際ブランドを取りまとめるアメリカの企業です。即時のオンライン決済が低手数料で可能になるという点において、ブロックチェーンはクレジットカードのライバルになりうる存在と言えます。しかし、マスターカードはブロックチェーンを排斥することなく、いち早く事業に組み込もうと模索しています。2018年にはブロックチェーン事業のために、同技術の専門家を含む175人を新たに雇用したこともニュースになりました。

また、2018年4月にはブロックチェーン関連の新アプリケーションをリリース。このアプリケーションではプライベートなブロックチェーンを用いることで個人情報を安全に保管することができるとのこと。

いち早くブロックチェーン事業に乗り出したマスターカードはもちろん特許取得競争においても世界から遅れを取らないよう迅速な対応を行なっています。2016年には支払いや取引に特化したアプリケーション、2017年にはブロックチェーン技術を利用して即時決済を行うためのアプリケーション、そして2018年には先ほど紹介した身元IDデータの保存や確認を行うブロックチェーンアプリケーションを米国特許商標庁に申請しています。

4位 BoA(バンクオブアメリカ・アメリカ合衆国):53件

バンクオブアメリカはアメリカ合衆国に本社を置く銀行/金融機関です。国の名前を冠してはいますが、日本銀行のように中央銀行的な役割を果たしているわけではなく、あくまで市中銀行の1つです。3,081億円の時価総額を誇る超巨大企業です。

アメリカのみならず世界の金融やお金の流れにも影響を及ぼすバンクオブアメリカですが、仮想通貨の特許取得にもかなり積極的な動きを見せています。直近では2018年7月にはデータの外部検証を可能にするブロックチェーンに基づくシステムの特許を申請したことが報じられています。

バンクオブアメリカの最高技術責任者は取材に対して、大量の特許を申請することは「準備を整える」ことに繋がると述べています。一方で、同行は2018年5月にビットコインをトラブルの元であるとし、バンク・オブ・アメリカのクレジットカードを用いた仮想通貨購入禁止を維持するなど、反対姿勢を貫いています。現状は反対であるものの将来的に仮想通貨事業が大きなビジネスチャンスとなった際に乗り遅れたくはないのではないか、とも考えられます。

5位 中国人民銀行(中国): 44件

中国の中央銀行である中華人民銀行とブロックチェーンの特許取得競争におけるビッグプレイヤーのうちの1社です。中国が特許出願数1位の国であることに大きく貢献しています。

中国人民銀行の出願特許は少し他と色が違います。同行は中央銀行であるという特色を活かし、法定通貨の電子化に関する特許を多数出願しているのです。2018年6月にも法定通貨の電子ウォレットの特許を申請したことが報じられています。報道によると、このウォレットを用いたユーザーは自身の取引履歴を追跡できるようになります。

非中央集権的な通貨の台頭に関しては否定的な姿勢を取る中国ですが、既存の金融システムに対するブロックチェーン技術の導入や電子化については積極的に行なっていく方針のようです。

6位 nChain(イギリス): 43件

nChain社はイギリスのロンドンを本拠地にブロックチェーン技術の研究・開発を行うパイオニア企業です。同社は2018年4月、欧州特許庁から初のブロックチェーン関連特許を取得しています。内容はブロックチェーン機能によるスマートコントラクトの登録および自動管理の方法に関するものとのことです。

nChainは首席科学者としてクレイグ・ライト博士を擁しており、出願されている多数の技術の発明の中心的な存在を担っています。同社からは今後も多数のブロックチェーン特許が出願される見込みとのこと。

7位 Coinplug(韓国): 41件

Coinplugは韓国のブロックチェーン関連スタートアップ企業です。韓国国民銀行がブロックチェーン技術を用いた送金サービスの開発を行う際に提携を行なったことで話題になった企業です。国民銀行は、Coinplugの特許技術を用いることで仲介者無しに送金が可能になるシステムを作ろうとしているようです。

日本からのランクイン

ここまでランキング上位の企業を見てきましたが、日本企業の名前は見当たりません。さらにランキングを下っていくと、26位にSONY、46位にFUJITSUがランクインしています。

SONYはアメリカ特許庁宛にブロックチェーン関連のハードウェアの特許を複数出願したことが報じられています。その内容は、分散型台帳を維持するための電子装置や分散型台帳にアクセスするための装置と分散元帳を維持するためのシステムであるとのことです。今後、これらの特許を活かしつつハードウェアやデバイス(例えばウォレットやマイニング機器など)を販売していくのではないかと考えられています。

FUJITSUは標準化支援や高速化といったブロックチェーンの開発の中でも基盤ミドルウェアのレベルに力を入れています。地域や国をまたぐ取引をブロックチェーンを用いて行う分野にも注力しているとのこと。また、2018年7月には分散型台帳技術をベースにしたプロジェクトの構築を目指している顧客向けに、ブロックチェーン技術実装のための新サービスを発表しています。

そもそもブロックチェーン関連の特許を取得する意義とは

各企業がこぞってブロックチェーン関連の特許を出願しているのは一体何故なのでしょうか。まず一つ目は、自社の知的財産を保護するというオーソドックスな目的があります。ブロックチェーンに関する技術は目には見えないものですが、各企業が研究開発費を投入して得た価値あるものです。その目に見えない知識を「価値あるものである」と外部から認証を受けるのは有意義なことです。

また、ライバル会社を牽制し事業を独占する目的もあります。競合会社同士であれば当然お互いの特許についてはチェックしています。先に特許を取れば相手企業を牽制することができますし、後に事業に発展した際に独占することができます。さらに、特許を保有することで正当なビジネスだという良い印象を与え、投資家や買収者を惹きつけやすくするメリットもあります。

まとめ:ブロックチェーンの特許取得競争は今後も激化の見込み

ブロックチェーンビジネスを制する上で特許の有無は今後大きなファクターになってきそうです。従って先見の明を持ち開発および特許申請に注力している企業の中からは今後ますます大きく躍進する企業が出てきそうです。現在、ブロックチェーン特許は中国とアメリカの二強となっていますが、日本も含めた他国がこれに追随することができるのかも注目していきたいです。最後まで読んで頂きありがとうございました。