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ビットコインの闇サイトシルクロード創設者の終身刑に対しトランプ大統領に6万件以上の署名!事件の概要を解説

2018年8月、ビットコインを決済手段とする闇サイトである「シルクロード」の創設者であり現在終身刑により収監中であるロス・ウルブリヒト氏に対して、刑の軽減を求めるトランプ大統領宛の署名が6万件以上集まってあることが判明しました。

「シルクロード」は2011年に創設。2013年に閉鎖され、最大95万人の登録者を擁していました。決済手段に仮想通貨・ビットコインが用いられていたことから多数の闇取引にも用いられていました。

今回の記事では、仮想通貨を決済手段としていたシルクロードの概要やロス・ウルブリヒト氏逮捕の端末まで徹底解説していきます。シルクロード自体はビットコインを決算手段とするWebサイトに過ぎませんが、シルクロードの存在は仮想通貨界に多大な影響を与える存在であり、これを知らずしてビットコインの歴史を語ることはでないと言っても過言ではありません。

シルクロードとは

シルクロードは2011年に設立されました。2013年に閉鎖されるまでに最大95万7079人の登録者を擁しました。シルクロードは「ダークWeb」と呼ばれるネットワーク上に構築されており、通常のWebブラウザからはアクセスすることができません

ダークWebとは

ネット上には、Web検索エンジンによってインデックス化されていない「深層Web」と呼ばれる部分が存在します。Web検索エンジンは通常、クローラと呼ばれるプログラムを用いてWorld Wide Webを巡回して情報を収集しています。しかし、クローラは著作権法や個人情報保護法などの観点から一定の記述を行って情報の収集を拒否したページの情報は収集しないようになっています。また、JavaScriptやAdobeフラッシュが用いられておりリンクを辿れないページやパスワード保護されているページについても巡回を行うことができません。

このように、検索エンジンによって収集されず検索することができない情報が深層Webと呼ばれていますが、その中のさらに小部分を構成するのがダークWebです。ダークWebはオーバーレイ・ネットワークに存在するWorld Wide Webコンテンツで、アクセスするためには特定のソフトウェア、設定、認証が必要となります。

ダークWebの閲覧に必要となるのがTor(トーア、The onion router)という特殊なブラウザ。元々は個人情報やセキュリティの高い情報を機密にやり取りするために米国政府、国際放送局、Googleなどによって開発されたものです。なお、Torを使っている人の大半は匿名性を保ってネットを閲覧するためだけに利用しており、危険な闇サイトを利用するためにTorを使っている人はわずかであると言われています。

シルクロードで出来ること

サイトの趣旨としては匿名の売買プラットフォームですが、その匿名性の高さから様々な闇の物品が取引されていました。シルクロードで取り扱われていたのは例えば以下のような品々です。
  • マリファナ、LSD、コカイン、ヘロインなどの禁止薬物
  • マルウェアや海賊版コンテンツ
  • 盗難アカウントやクレジットカード情報
  • ハッキング技術

これらはシルクロード上で売買交渉が成され、成約した場合その決済はビットコインで行われていました。法定通貨を用いない決済方法を採用することで、資金の流れから身分が割れることなくサイト利用における匿名性は更に高くなります。今でこそビットコインは決済手段として高い知名度を手に入れつつありますが、シルクロードが開設された2011年当時においてはまだまだ新興の怪しいものといった印象を抱いていた人が殆どでした。ネット上の一大闇市場であるシルクロードにおいて決済手段としてビットコインが用いられていたという事実はビットコインの発展と普及を遅らせる一因となったことは疑いようがありません。

創設者であるロス・ウルブリヒト氏は、シルクロードの目的を「人類の弾圧政治と攻撃の利用を廃止するための手段として経済理論を用いる」ことであると述べています。国家や政府による制約を受けないという意味では仮想通貨の理念にも通じるところがありますが、ロス・ウルブリヒト氏然り、シルクロードユーザーや初期の仮想通貨ユーザーの中には行き過ぎた反国家的思想を持っていた人も少なくないようです。実際にシルクロードは闇取引の市場として繁栄を極め、2011年2月から2013年7月までの開設期間中に950万BTCもの利益を上げていたとも言われています。

2013年、創設者であるロス・ウルブリヒト氏逮捕、終身刑に

2013年7月、創始者であるロス・ウルブリヒト氏は図書館でシルクロードの運営作業をしていたところをFBIの捜査官によって現行犯逮捕されます。その時の罪状は、マネーロンダリング、コンピュータハッキング、麻薬不正取引の共謀、殺人示唆などでした。そして裁判を経た2017年、ロス・ウルブリヒト氏は終身刑を言い渡されます。ロスは裁判において「せめて刑期は決めてほしい」と嘆願していましたが、その願い虚しく判決は終身刑でした。

終身刑には疑問の声も

違法取引の温床となったシルクロードを創設したロス・ウルブリヒト氏ですが、仮釈放無しの終身刑には疑問の声も多く上がっていました。まず、同氏自身は違法薬物を販売していませんでした。また、シルクロードに対する米政府の捜査にも不透明な部分はかなり多かったたようです。

同氏の逮捕時、FBIは当時出回っていた全ビットコインの約1.5%にあたる17万BTC以上を押収しました。米国の政府機関であるマーシャル・サービス(USMS)はロス・ウルブリヒト氏から押収したコインのうち3万2000BTCを2014年にオークションにかけましたが、その勝者は未だ公表されておらず、そのことが批判の対象となっています。政府の不可解な行動に、何かこの件について意図的にもみ消そうとしている側面があるのではないか、などと憶測が飛び交っています。尚このオークションではシリコンバレーのベンチャーキャピタリストであるティム・ドレーパー氏などが自ら獲得額を公表しています。

米国における「仮釈放無しの終身刑」の重さとは

ロス・ウルブリヒト氏に下された「仮釈放無しの終身刑」という判決ですが、アメリカにおいてこの刑はどれほどの重さがあるものなのでしょうか。実は昨今のアメリカでは人道的な観点から死刑の判決がくだることは殆どありません。今回ロス・ウルブリヒト氏の判決が下されたニューヨーク州ではもう50年以上もの間一度も死刑が執行されておらず、2007年以降は死刑制度そのものが廃止されています。従って、今回ウルブリヒト氏が受けた判決は事実上の「極刑」と言えるのです。

ニューヨーク州の裁判において過去にウルブリヒト氏と同様に終身刑が下された例としては、仮釈放を315年後と設定されたのが鉄道の列車内で銃を乱射し6人を殺害したシリアルキラー、コリン・ファーガソンです。ジョン・レノンを殺害し世間を大きく騒がせたマーク・デイヴィッド・チャップマンに対してすら仮釈放の申請が可能な終身刑が言い渡されています(但し現在までに仮釈放は実現していません)。これまでのケースを見る限り、仮釈放無しの終身刑は社会的に重大なインパクトのある大量殺人犯に対して言い渡される刑であると言えます。

終身刑は重すぎたのか?

しかし、ウルブリヒト氏の罪状には殺人はおろか殺人未遂も含まれていません。アメリカのニュースやSNSでもこの判決に対する是非が激しく議論されました。薬物は人の命を脅かし国を破壊するものであるため判決を支持するという人もいれば、シリアルキラーでもなくテロリストでもないサイト運営者に対して仮釈放すら認められないのはおかしいとする意見もあります。

    裁判において検察側は「薬物の過剰摂取で命を落とした市民のうち、少なくとも6人がSilk Roadで商品を購入していた」と訴えました。この裁判の量刑公聴会においては死亡した6人のうち2人の両親が実際に証言も行っています。この証言が、シルクロード単なるマーケットプラットフォームではなく実際に市民の命を奪った、という検察側の主張に説得力を与えウルブリヒト氏にこれほどの重刑が下る一因となったと言えます。

    減刑を求めていたウルブリヒト氏

    全ての容疑で有罪判決を受けたウルブリヒト氏ですが、弁護団は終身刑だけは免れようと情状酌量を求める書簡を提出しています。同氏は書簡の中で自分がシルクロードを立ち上げたことを深く反省し、自分の人生をそれによって台無しにしたことを理解していると述べたあ上で、「どうか私から晩年(old age)を奪わないでください。どうかトンネルの終わりに、わずかな光を与えてください。私が健康でありたいと願う理由、いまより良い未来の日々を夢に描く理由、そして自由な世界で自身の罪をあがなうための機会を私に残してください」との訴えを行いました。

    しかし、刑期だけはせめて決めて欲しいという訴え虚しく、実際には仮釈放無しの終身刑の判決が言い渡されました。

    アメリカ大統領のドナルド・トランプ氏に向けた署名活動

    2018年8月、逮捕されて終身刑を言い渡されたシルクロードの創設者であるロス・ウルブリヒト氏の減刑を求める署名が6万件以上集まっていることが判明しました。署名はドナルド・トランプ大統領に向けたものであるとのことです。署名を主催したのは同氏の支援を行っている「Free Ross Ulbricht」という団体とのことです。署名が集まったことに対してウルブリヒト氏は家族の助けを借りて運用しているTwitterアカウントにて以下のような画像を投稿しました。

    訳文

    ここ2、3週間の間にあなたたちが示してくれた愛と支援に圧倒されています。

    寛大な処置を求める署名にすでに5万5000人がサインしてくれたということです。勇気づけてくれるコメント、ツイート、記事、あなたが私のために立ち上がってくれているという事実そのもの…その全てが私に力を与えてくれます。

    あなたたちの支援を受けて、署名が今後も増え続けてトランプ大統領の目の止まるようになるという希望が持てます。

    あなたが私のためにしてくれていることに対して感謝します。

    これに対してトランプ大統領がどのようなアクションを取るのか、今後注目が集まります。

    シルクロード後の闇サイト

    ロスの逮捕とシルクロードの閉鎖によって闇市場は一旦落ち着いたようにも思われましたが、これによって仮想通貨を利用した闇物品や麻薬の売買の時代が終わったわけではなさそうです。シルクロード閉鎖後にはすぐにシルクロード2が設立され、今も引き続き仮想通貨と匿名ネットを組み合わせた闇サイトが運営されています。決済においてはビットコインよりも高い匿名性を特徴とするMoneroなどの匿名性暗号通貨が利用されています。

    現在、日本において金融庁は匿名性暗号通貨への認可を出していません。匿名の暗号通貨がこのように犯罪行為やマネーロンダリングに用いられる可能性が高いという背景を考えると妥当な措置だとは思われますが、一方で日本にいても海外の取引所で匿名の暗号通貨を購入し闇サイトにアクセスすることは容易に行えます。法律上の規制がどの程度効力があるものなのかは疑問が残るところです。

    匿名性暗号通貨に限らず、仮想通貨にはまだまだ多くの問題が山積しています。例えばよく議論されるのは以下のような問題です。

    • 違法物品の売買やマネーロンダリングへの利用
    • 北朝鮮やテログループの資金源になり得る
    • オンラインの通貨なので盗難が起こった場合金額が巨額にのぼる恐れが大きいこと
    まだ国内において仮想通貨が関わる闇取引に関するニュースが世間を賑わせたことはなく、国民の多くは仮想通貨に対して比較的クリーンな印象を抱いていると言えます。便利な仮想通貨ですが、このような危険と隣り合わせであることはもっと周知され、リテラシーが高まった上で利用が進むべきではないでしょうか。警視庁は今までダークウェブに関する捜査については世界に対して遅れをとっていましたが、本格的に調査できる体勢を整えていくとの表明も行っています。

    まとめ:闇サイト運営のロス・ウルブリヒト氏の終身刑には賛否両論。今後のトランプ氏の動向に注目!

    闇サイト・シルクロードの創設者であるロス・ウルブリヒト氏は裁判において終身刑を言い渡されました。しかし、その判決内容には疑問を覚える人も多く、減刑を求める署名も集まっています。仮想通貨には恐らく今後も闇市場での利用が付き纏うことは不可避です。今回のトランプ大統領の対応によっては今後の闇市場や仮想通貨界にも影響があるかもしれません。今後の動向から目が離せません。最後まで読んで頂きありがとうございました。