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マルタ共和国、仮想通貨大国に

マルタ共和国、仮想通貨大国に

南ヨーロッパに位置する共和制国家であり、イギリス連邦および欧州連合(EU)の加盟国でもあるマルタ共和国が仮想通貨になりつつあります。世界中の仮想通貨交換取引所が2018年に入り、相次いで拠点をマルタ共和国に移しはじめているのです。このようにマルタ共和国が仮想通貨の大国になり、様々な企業が拠点をマルタ共和国に移した要因は大きく分けて二つあります。

仮想通貨事業の育成・誘致

一つは、国をあげて仮想通貨業を育成・誘致する方針であることです。「仮想通貨は未来のお金」マルタ共和国の行政部門のトップであり、首相のジョゼフ・ムスカット氏はこのように述べています。仮想通貨に対し、かなり行為的な立場を保っており、海外事業者を積極的に誘致しています。自国を「ブロックチェーンの島」と呼んでいることからも仮想通貨とその周辺の技術に強い関心があることが伺えます。

規制のゆるさ

もう一つは、規制のゆるさが挙げられます。サイバー対策やマネーロンダリング対策などにより多くの国が仮想通貨に対して厳しい規制を今年に入って行ってきました。仮想通貨大国である韓国は、公務員の仮想通貨購入禁止や、匿名での取引を禁止、取引アカウントの実名登録を義務づけ、ICOの禁止などを行っていることから、仮想通貨の流通量が低下しました。韓国の規制状況は仮想通貨市場に大きく影響を与えることもあり、昨年11月に230万円で取引されていたビットコインが70万円近くまで落ち込んだ大きな要因の一つとしてこの規制が挙げられます。

ICOの例を挙げると、韓国の他に中国が禁止を発表、日本、イギリス、ドイツなどはICO詐欺の注意勧告が行われているなど、ICOに対して比較的否定的な立場が圧倒的多数を占めているのが現状です。

しかしながら、マルタ共和国は、今年に入って可決された仮想通貨法案において、ICOを積極的に容認しています。法案について記載されていることの中で特に注目すべき点が

「投資家が誤った情報で被害を受けた場合は発行企業に損害賠償責任を負わせる」

と明確に記述してあることです。このような明確な法制度の下では、企業はICOに参入しやすくなると言われています。

仮想通貨大国になった要因は他にもある

マルタ共和国が仮想通貨大国になった理由として、仮想通貨事業の育成・誘致そして、規制の緩さを挙げてきました。しかしながら、他にも仮想通貨大国になった要因があります。

同国はEUの加盟国でもあり、流通通貨も当然ユーロを使用しています。そのため、巨大な経済圏を持っているEUの下で活動を行えるため、企業が参入しやすくなっているのです。仮想通貨はドルやユーロ、円に代替が可能な新たな通貨として注目を集めていますが、現状では現実の通貨が無くては価値を示すことが出来ません。そのため、今はまだこのような巨大な経済圏の下で取り組む必要があるのです。

「法人税率が圧倒的に安い」ということも要因の一つとして挙げられます。日本では最大約30%の法人税率がかかり、アメリカでも連邦法人税として最大35%もの税金が掛かってしまう。しかしながら、マルタ共和国では法人税率が実質5%と先進国に比べ圧倒的に安いことがわかる。企業にとって、税金は最も回避したいものであり、払うべき必要のないものと認識しています。そのため、仮想通貨業界だけに限らず、大企業になればなるほど、タックスヘイブンと呼ばれる租税回避地を求めているのです。マルタ共和国も一種のタックスヘイブンでもあるというわけなのです。

流通量は韓国を抜いて一位に

マルタ共和国は今年に入って、仮想通貨大国として名を馳せてきました。昨年までは仮想通貨といえば韓国であり、取引量においては韓国が圧倒的なシェアを誇っていました。

米モルガン・スタンレーが今年4月に仮想通貨交換業社200社に調査を行ったところ、1日あたりの取引量はマルタ共和国が10億ドル(約1100億円)と韓国を抜いて一位に躍り出ました。次いで韓国、中米ベリーズ、インド洋の島国セーシェルと続き、日本は8位という結果になっています。日本の仮想通貨取引量は実はそこまで多くないのです。現在では日本国内の取引量は、全体の取引量のわずか1割ほどしかありません。今年の4月の時点では、国内の仮想通貨流通量は50%ほどを占めていたのですが、仮想通貨の下落などにより、ここまで下がってしまいました。

取引量の低下の理由の大きな要因として、外資系仮想通貨交換業社の参入が挙げられます。日本国内では、規制が厳しくなったことから外資の取引所が多数参入してきました。日本国内では、レバレッジが最大でも25倍のところがありますが、海外では100倍以上レバレッジ取引が出来ることも外資に国内ユーザーが流れた要因の一つです。日本が規制を強めれば強めるほど外資系企業にユーザーが流れてしまい、産業の空洞化に繋がる恐れもあります。

懸念すべき点もある

マルタ共和国が仮想通貨大国として名を馳せたのは今年に入ってからです。これまで仮想通貨大国になった要因として、仮想通貨に対し肯定的姿勢を見せていることや、明確な仮想通貨法案の存在、参入しやすいわかりやすい法案、低い法人税率が挙げられました。

マルタ共和国で取引所を開設し、日本市場へ参入してくることも当然増えてくるのではないかと予測できます。現在、金融庁による仮想通貨交換登録業社の選定・法整備や、JVCEA(仮想通貨交換業協会)による自主規制などが行われています。しかし、これらの法律や自主規制などは日本で事業を行っている業者にしか対応することはできません。

現在も金融庁による「仮想通貨交換登録業社」の認定を待っている取引所が多く存在しています。それらの業者が今後、しびれを切らしマルタ共和国で事業を開始することもあり得ます。そうなってきた場合、日本人ユーザーを対象にしたサービスも始めれるでしょう。例えば交換所に保管していた自身のウォレットが盗難された時などの対処はどうなるのでしょうか。補填してくれない可能性も大いにあるのです。金融庁の警告を無視し続けても法的な拘束力はないため、ユーザーにとって不利益なことが起こる可能性も十分にあるので、注意が必要になってくるかもしれません。

まとめ

ここまでご覧いただきありがとうございました。今回は、南ヨーロッパにある小さな島国のマルタ共和国が仮想通貨大国になったことをお伝えしてきました。マルタ共和国は今年に入り、様々な企業の誘致に成功しています。それらの原因はマルタ共和国が仮想通貨に対し好意的な姿勢を、発言でも法案でも示していることが挙げられます。また、法人税率の低さやEUの経済圏に所属していることも大きな進歩を遂げた要因でもあるわけです。

今後、日本で展開しようとしていた企業、団体がマルタ共和国に移り、事業を始める可能性があります。そうなってきた場合、金融庁の手に届かない場所になるため、詐欺や盗難に遭うリスクも上がる可能性がありますので注意が必要です。今後、どのようになるかはわかりません。マルタ共和国が仮想通貨を引っ張って行き、仮想通貨が更に盛り上がる可能性もあれば、その逆もまた然りです。いずれにせよ注意が必要なので、皆さんも情報を精査することをお勧めいたします。