導入
VeChain財団は、8月6日、NTTドコモの第五世代移動通信方式(5G)オープンパートナープログラムに参加することを正式に発表した。
NTTドコモとは?
1991年に設立された、日本最大の電気通信会社。
2018年3月時点で全携帯電話加入者数の45%を誇り、市場占有率は1位。
一方で、デジタルコンテンツや「dカード」と呼ばれるモバイル決済などの事業拡大にも熱心であり、今回のオープンプログラムはその一環である。
ドコモは、東京オリンピックの年である2020年に5Gの産業利用を目指し、Iotを中心とした様々な活用法を求めている。
VeChianとは?
VeChain財団は、シンガポールに設立された非営利団体。
同団体による6月末にメインネットが稼働したVeChainは、対象にスマートチップを埋め込み、情報をブロックチェーン上で管理することができるシステムを提供する。
サプライチェーンの物流の効率化から偽物が市場へ横行する際の商品の真贋選定まで、幅広いユースケースが期待できる。
実際にVeChainは、既にドイツBMW、中国食品大手Bright Food Groupをはじめとした多くの企業とパートナシップ提携を積極的に進めている。
5Gオープンパートナープログラム
NTTドコモの5Gオープンプログラムは、2018年1月、2020年の第5世代移動通信方式の商用サービスの開始を目指して発表された。
同プログラムでは、多様な分野のパートナーとともに新たな利用シーン創出に向けた取り組みを拡大するという意図があり、同年4月に453の企業・団体が参加することが発表された。
参加企業・団体には、5Gの技術や仕様に関する情報、5Gの技術検証の無償環境、パートナーどうしで意見交換を行うワークショップなどが提供される。
将来性
パートナーとなることで、プログラムへの参加を通じて5Gを用いたサービス構築や検証が可能になる。
特に、Iot(Internert of Things / モノのインターネット)に特化しブロックチェーン技術を現実世界に結びつけることを目指すVeChainにとって、高速・大容量、遅延なし、多数の端末との接続性などの5Gの特徴は、サービスを支えるインフラストラクチャーの整備に大きく貢献するだろう。
例えば、VeChainは、アメリカミシガン州立大学のモバイルエッジコンピューティング(MEC:Mobile Edge Computing)リサーチと提携している。
MECは、携帯電話通信ネットワークの分散化を目指すプロジェクトで、相互に接続されたノードどうしでサービスやデータをやりとりするマーケットを可能にする。
データや端末の所在をVeChainのブロックチェーン技術で透明化し、5Gの高価値ネットワークでユーザーの利便性を促進、MECでそれらのデータやサービスをP2Pでやり取りすることができるようになるかもしれない。
現実的には難しいが、そういった可能性を秘めたプログラムであることは間違いない。
また、5Gにおける技術的恩恵に加え、ログラムに参加することで、ワークショップなどを通した日本の地方自治体や大学、金融機関、自動車や医薬品、メディア、保険、ITサービスなど複数の業界にまたがる大手企業と、プネットワークをつくることができるというメリットもある。
VeChain Medium