導入
今や、世界的にブロックチェーンのメインストリームへの浸透や関連した事業開発などが進んでおり、2018年に入り、更に多くの資金がベンチャーキャピタル投資やICOを通じて行われている。一方で、まだまだブロックチェーン産業の開発基盤やコミュニティの進展スピードが追いついていないため、健全な成長を目指す上で、起業家や開発者への支援や育成、コミュニケーションの場が必要となっている。
くわえて、国内でも徐々に熱を帯びてきはじめているのも事実もある。
渋谷や六本木には仮想通貨交換業者が、大手町にはフィンテック企業が集まっている。福岡県では、先日東アジア最大級のブロックチェーンコミュニティの創設を目指すコンソーシアムが発足された。
同様に、ブロックチェーンプロジェクトの発足を目指すべく、Hashhubは2日、コワーキングスペースを開所した。
東CEOによると、文京区本郷に拠点を置き、国内のブロックチェーン開発の中心地にしていきたいと述べている。
ブロックチェーンプロジェクトの構想
本郷には、ブロックチェーンを使ったアプリやプロトコルの開発をする個人や学生、団体、仮想通貨のハードウォレット開発やライトニングネットワークの研究を手掛ける企業が多く存在するため、ブロックチェーン技術を利用したプロジェクトの拠点地として向いている。
また、その他のインキュベーション施設の違いとして、自社でのプロダクト開発力を挙げる。
実際に、既に自社プロダクトの第一弾として、ライトニング開発を簡単にできるようにする「Lightning for Azure」とライトニングノードの自社運用「Hashhub LN node」を発表している。
将来的な方向性
Hashhubが目指す方向性としては、自社プロダクトを中心に知名度を高め、他との連携を深めつつ、ブロックチェーンプロジェクトの発足がしやすい環境作りにあるだろう。
まず、東CEOは、ライトニングネットワークなどのセカンドレイヤー技術のドメインで知名度向上を狙い、日本市場に関心のある海外プロジェクトの窓口になりたいと話している。実際に先月31日、海外ブロックチェーンハブとの提携を発表しており、韓国の「Nonce(ナンス)」と米サンフランシスコの「Starfish Network(スターフィッシュネットワーク)」とブロックチェーンハブアライアンス「Catalyst」を組成している。
今回拠点を開所し、海外ブロックチェーンハブとの連携も高めており、ビジネスマッチングや情報の共有などを促進することができるだろう。
将来的に、米国でイーサリアム関連のインキュベーションを行っているConcenSys(コンセンシス)のような形を目指すかもしれない。
既に、分散型予測市場のプラットフォームを提供するGnosis(グノシス)やイーサリアムネットワークにブラウザから直接アクセスできるメタマスクなど、多数の有数のプロジェクトを発足している実績がある。
Hashhubが、国内初のブロックチェーンプロジェクトの輩出を促進し、分散化社会の実現を推し進めるプラットフォームになることができるか注目である。
hashhub 公式ホームページ
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