先日、イーサリアムのガス(gas)代が高騰し送金しても「何日も届かない。」、「ガス代の方が高くて送れない。」などのトラブルが多発しました。
今回の高騰の原因は?
今回なぜイーサリアムのガス(gas)代が高騰してしまったのかと言うとFcoinと言う取引所が原因ではないか?と言う見方が強まっています。Fcoinではあまり知られていない通貨をFcoin内のGPMと言うコーナーに投票で上場させるイベントを行っており、投票はFcoinのGPM内のアドレスに上場させたい通貨を送り、送られた通貨が多い順TOP20位までを上場させるという仕組みになっています。GPM内のウォレットがERC20対応、つまりイーサリアムのブロックチェーンを使っているので多くの人が利用した為に送金が詰まりガス代が高騰したというわけです。以前イーサリアムで売買するゲームで遊ぶのにガス代が高くなったというのは記憶に新しいと思います。
ガスとは?
イーサリアムを送金する時やイーサリアムのブロックチェーンベースのゲーム等に使う際に必要な燃料の事を言い手数料(Fee)の意味合いを持っています。イーサリアムのブロックチェーンを稼働させているマイナー(採掘者)にこの手数料は支払われ送金等の作業を行ってくれます。取引所をメインに使ってる方は自動で手数料が計算してくれるのであまり見慣れない方もいるかと思いますがMEW(マイイーサウォレット)、MetaMask(メタマスク)を利用する際にはこのGasを設定し手数料を決める場合があります。
設定の仕方
自分で設定する場合、MEWだとサイト上記右側「Gas Price」をクリックしバーをスライドして数字を決めることができます。
次に送る時なので「Send Ether & Tokens」をクリックし
「Gas Limit」から設定することができます。
MetaMaskだと「SEND」を押し
アドレスと数量を決め、「NEXT」をクリックすれば
「Gas Limit」と「Gas Price」から決める事ができます。
送金手数料はGas Price×Gas Limitで計算することができますが面倒だと思う方が多いと思うのでそういう方は「ETH Gas Station」と言うサイトのRecommended Gas Priceという所から、もしくはツイッターに「EthereumFees」というアカウントがありますのでそちらに現時点でのGas Priceの遅くても大丈夫な場合の値、標準値、早く届く値が記載されてるので参考にされてみてください。Gas Limitはデフォルトだと21000のままですがMEWだと最後に自動で計算、設定してくれます。
高騰する仕組み
送金する際に利用者が増えてくるとマイナーは当然ですが手数料が報酬として入ってくるので手数料を多く払ってくれる利用者ほど優先的に処理をしてくれます。急ぎの利用者も多く、手数料が高くても利用する方もいるのでどんどん高くなり普通の手数料で送った人は無視され後回しになってしまい落ち着くまでいつまで経っても届かなくなるか送金失敗という事になります。
手数料も戻ってこない場合もあるのでそれなら最初から高い手数料で送ってしまいますよね。(ちなみに私はMEWにエアドロップで貰った通貨を高くなっているのを気付かず送ってしまい届くのに2日かかりました。)自分の送った通貨がどうなっているかは今回の場合、Etherscanでアドレスを入力すれば現在どのような状況かを確認することができます。
高騰したときの対処
利用者側としては高くても送る、落ち着くまで待つ、ぐらいしかできる事はありません。確実に利益を得る事ができるというのであれば手数料が高くても送ってもいいかもしれませんが一番の解決策は利用者が少なければ自然に落ち着くのでみんなで送らずに待つという事でしょうか。どちらにせよ長引くと数日かかる場合があるのでストレスが溜まる事は間違いなさそうです。
ヴィタリックが提案
今回の騒動でイーサリアムの創設者でもあるヴィタリック氏から改善策として価格オークションのシステムの変更という代替策が提案されました。
簡単に説明すると今までは高い手数料を設定し支払ってくれる利用者から優先的に送金していたのでその高い手数料が基準となっていたのですがこれをその時送金してくれた利用者の中から一番低い手数料で送った人の額を基準にするという提案です。
採用されるかはわかりませんし、他の優れた案も考案中との事ですがあのイーサリアムですら利用者がいきなり増えるとこの状態ですので、より良い改善をされる事を期待しましょう。