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仮想通貨狙ったフィッシング詐欺が日本にも
ついに仮想通貨を狙った詐欺も日本国内において本格的になってきました。偽メールなどを通じて個人情報や口座の情報を不正に取得することにより、口座内の仮想通貨及びそれにまつわる個人情報を盗もうとしているのです。昨年の11月からこのフィッシング詐欺は少なくとも1500件にも及んでいるとのことです。ただ、確認されただけでこの数なので、実際の数字はもっと大きいものになるでしょう。中には今年6月に業務改善命令を受けたbitFlyerを語るようなメールもあり、フィッシング詐欺の手口が段々と巧妙になって行っているのです。
このフィッシング詐欺は本来日本国内で起こっていたものではなく、主に海外で行われていました。しかし、日本の仮想通貨市場が注目されていることなどから日本国内に焦点を当ててきたのです。20代30代の若い世代はもちろん、現在では50歳以上の方でも仮想通貨を取引している人が増えてきているため、そう行った人たちを狙っているのです。
実例としては、大手仮想通貨交換所のbitFlyerを語ったメールで、偽のサイトに誘導し、「あなたのアカウントが狙われています」や「安全のためにパスワードを変更してください」といった文言で、偽のサイトにおいてパスワードの変更をさせるという手口です。そのことにより、顧客のデータを盗むという手口なのです。
今後もフィッシング詐欺は増えていく可能性が
フィッシング対策協議会(東京)と情報セキュリティー会社「トレンドマイクロ」(同)によると、これらの一連の事件などを「氷山の一角」としており、今後もフィッシング詐欺を始めとした様々な詐欺が増えてくる可能性を指摘しました。
これらのフィッシング詐欺はユーザー側だけの問題ではないのです。例えばウイルスが入ったメールを取引所の職員が不意に開けてしまったりすると、顧客から預かっていたコイン等を危険に晒してしまう可能性も十分にあります。今年1月に大手仮想通貨取引所のcoincheckによるNEM580億円分の流失事件はこのフィッシング詐欺が原因だと言われているのです。
そういったことから、金融庁はフィッシング詐欺において特に警戒しており、今年に入って二度に及ぶ仮想通貨交換業社の立入検査を行ったのです。
フィッシング詐欺にかからないためには
巧妙な手口を使ってくるフィッシング詐欺には十分注意しなければなりません。そのため、こういった被害に遭わないように十分な注意が必要です。これまでも仮想通貨における詐欺というものはありましたが、近年流行している手法が先にも挙げた偽の取引所を装ったメールです。大手取引所bitFlyerやcoincheck、DMM、bitbankなどが過去に偽メールとして出回っていました。自分の開設した覚えのない取引所のメールならまだ開封せずに済むのですが、登録してある取引所からのメールはやはりすぐ開いてしまいがちです。そうなると、サイトにアクセスさせられたり、開封時にすでにウイルスに感染してしまうということもあります。メールの宛名を必ず確認することがまず大切になってきます。いつもと違うアドレスだった場合ほとんどの確率でそれはフィッシングさぎなのです。
広告ですら詐欺の可能性も
(画像のサイトは本物ですのでご安心ください)
こういったgoogleやYAHOO!などの検索エンジンを用いた際に出てくる広告も実は詐欺の可能性があるのです。表向き普通の広告ですが、ここからクリックし登録や、登録情報の変更などを行った場合に情報が盗まれている可能性もあるのです。Coincheckというサイトが「CoinCheck」になっていたり、bitFlyerは「bitFlyeer」など1文字違いの広告を出している可能性があります。
現在では、検索エンジンのBingやgoogleなどは仮想通貨の広告に対し厳しく対応しているため、安全度は高くなっていますが、そういった監視の目をくぐり抜けている可能性も完全には否定できません。そのため、我々ユーザーもたとえ広告であっても注意が必要なのです。
仮想通貨は詐欺の温床
こういったフィッシング詐欺以外にも、ICOコイン詐欺や、送金詐欺など仮想通貨ならではの詐欺は実はたくさんあります。仮想通貨の性質上、目に見えなく実体ないという特性があります。それ故に、詐欺というものが横行しやすく、詐欺に遭ってしまう側もよくわからないまま詐欺に遭ってたというケースも少なくありません。また、ハイリターンを得ることができる仮想通貨はかつて億り人という言葉でたくさんの億万長者を生み出してきました。「我こそは次の億り人になるんだ!」と意気込む人たちが詐欺に遭ってしまうのです。
まとめ
ここまでご覧いただきありがとうございました。最近増加してきているフィッシング詐欺とその手法、またその周辺の詐欺などを簡単に紹介してきました。仮想通貨交換所からのメール、特にパスワードを変更してくださいという文言があった場合には特に注意が必要です。気づいたら口座の残高が0になっていたということもありますので、仮想通貨の取引をされる皆さんも注意を払って仮想通貨取引をしていってくださいね。