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仮想通貨オーガーとは?概要から将来性まで徹底解説!

仮想通貨への投資はビットコインやイーサリアムを中心にかなり広く一般にも浸透してきたと言えるのではないでしょうか。また、通貨としてのブロックチェーンのみならずプラットフォームとしてのブロックチェーンの利用も増えてきました。その1つが賭け事を公正に楽しむためのプラットフォーム「オーガー」です。

実は今、このオーガーに関連して「トランプ氏暗殺賭け問題」が勃発し世間を騒がせています。倫理的な問題はもちろんのこと、ブロックチェーン関係者においても分散型プラットフォームにおける倫理的問題への対処法についての議論が巻き起こっています。今回は、オーガーの概要や将来性をお伝えするとともに、「トランプ氏暗殺賭け問題」についても紹介していきたいと思います。

仮想通貨Augur(オーガー)の特徴

Augurは「占い師」を意味する言葉で、通貨単位であるREPは評判(Reputation)が由来となっています。通貨名の略称を通貨単位とする通貨が多い中で、別の言葉をあてるのはなかなか珍しいのではないでしょうか。過去に日本は「リップル」と間違えて多くの人が購入してしまい価格が暴騰したという事件もありました。イーサリアムの共同創始者のうちの一人であるVitalik Buterin氏がアドバイザーをつとめています。

オーガーはイーサリアムのスマートコントラクト(契約のスムーズな検証や執行・実行・交渉を意図したコンピュータープロトコル)を利用したプラットフォームです。「分散型未来予想」を行うことを意図しており、仲介者のいない未来予想市場を作ろうとしています。仲介者がいない予測市場は従来のものに比べて公平性が増し、群衆の知恵(Wisdom of the Crowd)という特性がより活かされていくと考えられています。

群衆の知恵(Wisdom of the Crowd)は2004年にジェームズ・スロウィッキーの著書内で提唱された概念です。ジェームズ・スロウィッキー氏は同書において、ある命題に対して専門家ではない不特定多数による多数決の方が専門家1人による判断に勝る、ということを統計的に説明しています。つまり、オーガーの分散型未来予想を利用すると統計学的に正しい可能性が高いと言える意見を見つけ出すことができるのです。Googleの検索で得られるのが過去の知識の積み重ねであると言われていますが、逆にオーガーは未来に関する確度の高い情報を得られるプラットフォームであると言えます。

分散型未来予想とは

現在までに存在していた予測市場では胴元が賭けの対象を決定し参加者を募るという中央集権型の仕組みをとっており、胴元が儲かるような仕組みになっていました。それに対してオーガーが目指す分散型予測市場は非中央集権型のプラットフォームを作ろうとしており、胴元が存在しない透明度の高い予測市場を世界中の人々に提供することを目標しています。現在主流となっている中央集権型の予想市場はカジノやスポーツ競技で賭けるブックメーカーなどで、仲介業者を挟んで設定から配当まで決められている状態につき一部では不正があったり公平ではないのが現状です。

オーガーは、仲介者を設けずユーザー間の取引のみで賭けの対象設定から配当支払いまで自動で行うステムを目指しています。多くの人々がお互いの知識に影響されることなく個別にそれぞれの判断を行い、その個別データを匿名で集計することによって全体として統計学的に有意な知恵を得ようという仕組みです。未来予測市場のプラットフォームに参加したユーザーはその予測結果が正しければビットコインやイーサリアムなどで報酬を受け取ることができます。また、予測の結果を報告することで、REPで報酬をもらえる仕組みになっており、報告者には正しい結果を報告しようというインセンティブが働き結果を正しく判断できるという仕組みです。

Augurの仕組み:3つの特色

分散型未来予想を行うプラットフォームであるオーガーの大まかな特徴については先程述べた通りですが、こちらでは同プラットフォームを実現するために採用している3つの大きな特徴についてまとめておきます。

  1. 誰でも自由に予測の対象となるイベントを提案して予測市場を作成し、ネットワーク上に載せることができる
  2. 誰でも自由にイベントの予測に参加することができる
  3. 賭けの対象となったイベントの結果がどうなったかについて、報告してくれる人達に手数料を支払うことで予測が正しかったかどうかの正確な判断を行うように設計されている

胴元不在のオーガーでは、予測対象イベントの設定からイベントへの参加、配当の支払いまでが全て参加者の自由に行われます。賭けの対象となるイベントの結果については正しい結果を報告するインセンティブを与えることで正確な判断を行おうとしているのです。この役割を担う人々を「レポーター」と呼びます。レポーターはデポジットを積んで事実認定作業を行い、正しい事実を認定すれば報酬を得て、誤った認定を行うとデポジットを没収される仕組みとなっています。

正しい事実を認定して初めて報酬を得ることができるので、不正は起こりにくくなっています。レポーターは多数存在しており、悪意のある人が嘘の結果を認定させようとしても半数以上のレポーターと結託する必要があり現実的に考えて不正は起こせないようになっていると言えます。

オーガーの保険業界に対する影響

分散型未来予測プラットフォームのオーガーですが、実は保険業界に革命を起こすと言われ注目を集めています。ブロックチェーンを利用した通貨システムが既存の法定通貨の仕組みを刷新し金融業界のシステムを塗り替えてしまおうとしているのと同様、被中央集権の予測プラットフォームは保険業界のシステムを再構築する可能性が高いのです。

現在の保険システムは、一定の周期で保険料を払い続けることで保険に参加する、というシステムが主流になっています。契約期間内にもし病気になったりした場合は医師等が結果を判断し、結果が正しいと保険会社が判断した場合には保険金が支払われます。もし決められた期間内に病気やけがをしなかった場合は保険料は返還されません。

    今紹介したのがは胴元が存在する中央集権的な保険システムですが、もしAugurを用いて同様のサービスを提供しようとした場合、参加者は自らが病気やけがをすることを予測し、掛け金を支払って賭けに参加することになります。もし健康であれば賭けに負けたことになるので掛け金は没収されます。病気や怪我に掛かった場合は医師などが結果を判断し(=レポーター)、結果が正しいと判断された場合は配当金が支払われることになります。保険会社のシステムと同様の内容ではありますが、全て非中央集権的に実現することができます。

    このようにオーガーの賭けシステムと既存の保険システムは酷似しているため、スマートコントラクトによる保険システムは将来的に浸透する可能性が高いです。そうなると、現在営業をしている保険会社はかなりの苦境に追い込まれることになるでしょう。もしオーガーによる保険システムが確立すればオーガーは社会インフラとなり大きくそのシェアを伸ばす可能性が高いですが、各国の法律問題や既得権益を確保しようとする保険各社の目論見がプロジェクトの伸長を阻害する恐れがあることも否定できません。もし投資を行う際は各国の法整備状況などにも注意を払っていく必要がありそうです。

    2018年7月、米トランプ大統領の暗殺市場が問題に

    未来予測のプラットフォームであるオーガーを用いると、賭け事を公正かつ気軽に楽しむことができるようになります。そんなオーガーですが、なんと「暗殺市場」というものが登場してしまいました。

    この件は倫理的に問題があるとして大きな議論を巻き起こし、同時にブロックチェーンの思わぬ盲点を世間に知らしめる結果となりました。ブロックチェーン技術を用いると世の中は格段に便利になりますが、今回のような倫理的に問題のある事象が発生する可能性もあるのです。

    オーガーの新たな市場「暗殺市場」とは

    予測プラットフォームであるオーガーに登場した「暗殺市場」。こちらでは、有名人がいつ死ぬのかについて賭け事が行われます。これだけ聞いても死を賭けの対象とすること自体に大いに問題があるように感じられますが、今回なんと、アメリカ大統領のドナルド・トランプ氏について2018年中に暗殺されるという賭けが発生し、大いに物議を醸しています。暗殺を予測して賭けるなどといった行為は「許されるものではない」と感じる人が多そうなものですが、現状、ドナルド・トランプ氏の暗殺賭けには50%を超えるのシェアが集まっており、歯止めが効かない状態になっているようです。

    オーガーはブロックチェーンを用いており非中央集権的なプラットフォームです。従って、オーガーの賭け事も利用者同士が行う者であり賭けの内容については取り締まることができないのが現状です。取締が行われれば、オーガーの非中央集権性が損なわれることになってしまいます。今回の暗殺市場についても倫理的に否定する意見も多いですが、一方で検閲機関のない分散型社会を目指すという大義名分の下では今回のような事態も全て受け入れて行かなくてはならない、という意見もあります。

    ドージコインの創設者であり仮想通貨に影響力のあるジャクソン・パルマー氏は以下のようにツイートしました。

    「分散型社会がこのようなものであれば自分は受け入れられない」

    暗殺を賭けの対象として扱うことに対する倫理的な問題もありますが、一番の懸念は、トランプ氏暗殺側に賭けた人物によって実際に暗殺が企てられてしまうことです。様々な場面で生活を便利にしてくれる可能性があるブロックチェーン技術ですが、依然として問題は尽きないようです。今回のようなことを防ぐために何らかの対策が講じられるべきなのか、必要悪として受け入れるべきなのか、議論が分かれそうなところです。

    まとめ:オーガーは将来性たっぷりだが課題も山積

    オーガーは未来予測市場のプラットフォームとしてその将来を大きく期待されているブロックチェーンの一つです。しかし、賭け市場には今回のような倫理的な問題をはじめとする様々な問題が山積しています。非中央集権的なブロックチェーンプラットフォームですが、果たして何らかの対策は講じられるべきなのか講じないべきなのか、我々が技術の発展とそれに伴って発生する弊害に対してどのように折り合いを付けていくかが今後の課題になりそうです。